縁の下の力無し


あきの@管理人の趣味と、犬猫ごはん作りのsmall tips.
by aislaby
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カテゴリ:犬猫ワクチン( 13 )


ワクチン:6

ジェンナーが最初の予防接種を行ったのは1796年のことだった。当時大きな脅威であった天然痘を予防する画期的な新手段として、予防接種は欧米で急速に広まる。
そして1世紀を待たず1800年代後半には、既に複数のホメオパス(ホメオパシー医)によって、ワクチンによる健康被害の研究論文が発表されはじめていた。
パスツールによる狂犬病ワクチンの試行開始とほぼ時を同じくして。
まだウィルスという生物の存在が発見される以前、ワクチンが今よりもっと単純で、アジュバントなどは含んでいなかった時代である。


ところで、私のメインテーマはワクチンではなく、猫の泌尿器疾患と腎臓病である。可能なら学校に入り直し、これらの病気の専門家になりたいと今でも思っているほどである。
そして、この病気からうちの猫達(ディドーも)を解放したのが生食だった。生食はホリスティック医療の基本中の基本である。

うちがフード&ワクチンから今のような管理へ変わったきっかけは、ここで一度書いた。
「ワクチンはおかしい」という感覚にはっきり確信を持てたのは、本村先生の「ペットを病気にしない」を読んでである。
この本の出版が、今も続く手作り食ブームを起こしたと思う。だが私には、食事の改善とワクチンの見直しの両方をやってこそ、「ペットを病気にしな」くてすむ、という思想であるように読めた。
永遠の名著、ピトケアン先生の「ペットとホリスティックに暮らすガイドシリーズ」にも、強くワクチンに反対する姿勢がみられる。

こうした獣医師の意見はほぼ同じだ。ワクチンによる病気の防御は不確実であるばかりでなく、免疫系を狂わせる。それより、適切な食事、化学物質の除去、ストレスで犬猫を苦しめないライフスタイルにより、本来の免疫力を高めるのが、犬猫にとって一番自然でよいのだ、と。
本村先生の「フレンドの遺言状」にはこんな内容の文言さえある――「危険な保存料入りフードを与えてワクチンを打たないのと、手作り食+毎年の混合ワクチン接種と、どちらの飼い方が犬猫を健康にするかというと、前者である」。
それほどワクチンの害は重いと考えられている。

私も以前はそれはそれは素直な飼い主だったので、蕨以外は皆、私の意思で1度から3度も混合ワクチンを打ってしまった。ぎるはまだ実家にいた時に1度接種されている。抗体が必要だというならもう充分過ぎるほど打ってあるので、ブースターはまったく必要ない。蕨だけは1度も打っていないので、彼の免疫力については他の猫よりも安心である。
猫は室内飼いだし、犬はパルボやジステンパーで一気にやられてしまうような乳幼児期はとうに脱している。感染症は恐れる必要なしなどとはいわないが、混合ワクチンは信頼に足る予防手段ではない、というのが私の方針である。

もしも今、近所でまたパルボが流行しても、私は絶対に犬達にパルボの追加接種はしない。流行の中での予防接種は罹患の確率を上げるし、ウィルスが変異していけばワクチンによる抗体は無効になる。
それより、1日数回窓を開けて家の空気を入れ替え、犬の排泄物をきちんと始末し、犬達自身を清潔に保ち、散歩に連れて行って太陽に当て、生肉と生野菜の食餌で免疫を活性化させ、さらに免疫強化のハーブを与える。副作用のない、古典的で安全な予防法だ。ハーブ以外は、普段どおりの生活である。(いざという時に効果を出したいので、健康なら、普段から免疫のハーブを与えることはしない)

何故こう考えるのか。病気は病原体だけが起こすものではないからだ。
多くの代替医療において、病気は外からやってくるものではなく、その個体の状態のあらわれであると考える。単純なところでは、西洋医学においてさえ、ヘビースモーカーが肺ガンに、暴飲暴食する習慣の人が糖尿病になるのは必然だ。これらは経年の害の蓄積によってかかる、重く複雑な慢性病である。
では感染病は? 同様なのだ。幼児期・老年期でもない犬猫がパルボや何やに罹るなら、その子はそういった病原体が体内深くに侵入して増殖し、激しい影響を受けるほど、体力が落ちていて免疫が正常でなかった、と見るべきだ。なぜなら必ず、周囲には同じような年齢で同じ状況にいても罹らなかった元気な個体がいるはずだからである。病気の原因は病原体よりも、もともとの抵抗力が弱まる生活環境や習慣にある。

免疫や基礎体力を低下させるのは、 ワクチン、不衛生な環境(不潔な場所および水回り、不十分な換気)、吸気と飲料水の汚染、薬剤と化学物質の蓄積、粗悪な食品による栄養失調、ストレス(肉体的・精神的負荷、騒音、過密飼育etc.)である。そう、ペットショップやパピーミルといった場所でしばしば感染病が発生するのは、その環境ゆえだ。私たちの手元にいる犬猫がめったにそういう病気にかからないのは、ワクチンの効果ではなく、身辺に1コも病原体がないからでもなく、過密でない環境でふつうの清潔さとそれなり栄養価の高い食事で暮らしているからなのである。

私が感染病をなめてかかっているなどとは誤解しないでいただきたい。おそらく、私はここをご覧のどなたよりも、犬猫の病気や死への恐怖が強い。だから恐怖の正体を知ろうとする意思も強いのである。
結石や膀胱炎になってしまったから療法食(あんなに避けてきた合成保存料が入ってるのに)。感染病が怖いからワクチンで予防。これらは他者へ責任をゆだねる思考停止である。そうせず、ワクチンの効果を疑い、免疫のしくみを最初から知ろうと思えば、誰もが私とあまり遠くない地点――ホリスティック医療の世界の入り口へ着地するはずだ。そしてここから振り返った者にだけ、ワクチンの正体が見えるのである。

「混合ワクチンを毎年」は、ほんとうに犬猫にとって善なのか?
長年考え続けてきた、ごくシンプルな疑問である。
決してワクチンを全否定はしない。
しかし、これだけの危険があることを知った上で、もっとリスクの少ないワクチネーションを選べないか、飼い主さん一人一人、考え直してみませんか?というのが、この連載の趣旨である。


……といいつつ、実のところ、この連載は自分の混乱を極めた脳内の整理のために書いたプライベートな文章である。本当に難しいテーマであるだけでなく、未調査な部分も多く、データや論文といった権威にこだわる人から見れば、いい加減な偏った内容であろう。
しかしそうした人々にも思い出してほしいのは、ワクチンの有効性を立証した信頼の置ける調査や論文もまた、どこにも存在しないことだ。製薬会社や医師の根拠は単純に抗体生成の量のみにあるが、この連載にきちんと目を通された方には、抗体は免疫のしくみのほんの一部に過ぎず、決して本質ではないことは解っていただけたと思う。ほとんどそれさえ理解していただければ充分なのである。

敢えて「混合ワクチンを毎年打つのはどうか」に焦点を絞ったので、書き込まなかった要素はまだ沢山ある。それはまた追々触れていきたいが、まずはここまで。
お付き合いくださった方には、どうもありがとうございました。そして、サンクス&らぶ>Friends!(^^)
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by aislaby | 2005-11-11 17:27 | 犬猫ワクチン

ワクチン:5

ここまでを踏まえ、あらためて「毎年」と「混合」について検証してみましょう。

そもそも「毎年」の根拠は実にあやふやだ。抗体の持続期間は病気によってまちまちで、レプトスピラなどは2~6ヶ月しか持たない。パルボ、ジステンパー、狂犬病は3~7年は持つといわれている。こんなに持続期間の違うワクチンを混ぜて毎年打つ。量からいっても回数からいっても、必要性と合致しているとはいえない。
犬の身体を常に抗体で一杯にしておきたいなら、レプトは半年ごとに接種、他は1年ごとに抗体検査をして、抗体の切れているものを接種するのが正しいだろう。

混合ワクチンの不備はもう1点ある。
「この子の場合、これは外したい」というワクチンも、既に混合されていると外せないのだ。以下のワクチンは、打たない方がよいものなので、あなたのペットに照らし合わせてみていただきたい。

* アレルギーの既往症のあるワクチン。
* 一度かかったことのある病気のワクチン。自然感染した病気の場合、治癒後も体内にウィルスが潜在していることが多く(キャリア)、その病気のワクチンを打つと高い確率で再発する。
* その地域で流行っていない病気のワクチン。ワクチンで逆にその病気に罹ってしまう可能性および、接種後にウィルスを排出したために他の犬猫が自然感染し、広まる危険性がある。
* 致死率がきわめて低く、ワクチンほどの劇薬を使ってまで予防するに値しない病気のワクチン。混合ワクチンの大半は実はこうである。
* 防御効果がないばかりか、副作用が激しすぎるワクチン。犬のレプトスピラワクチン、猫の白血病ワクチンが顕著で、この2つは多くの獣医師が「全く打つべきではない」と警告している。

多くの場合、結局飼い主は「病気にかかるよりは」と選んで混合ワクチンを接種する。その結果、病気が再発したり、またアレルギーを起こしたり、より免疫機能にダメージを与えたりしてしまう。
混合かゼロかという極端な二者択一しか許されないのは奇妙なことである。単体接種がメジャーメソッドであれば、「○○は外して」とより安全なワクチン計画を組むことに何の苦労もいらないのに。

第4回で述べたように、ワクチンの毒が排出されず残ることで、様々な病気が起こると疑われている。
毎年打てば、毎年毒が追加される。混合ワクチンで、まだ抗体があって必要のない病気のワクチンまで打てば、その分毒の量も増える。

そして毎年打てば、毎年免疫機能が撹乱される。この害は、第4回で述べた通り、抵抗力の低下、自己・非自己の判断能力の低下である。毎年打ってるワクチンなのに今年は副反応が出ちゃった、という時、その子の免疫系はこれまでのワクチンによって、既にかなりのダメージを受けていると見た方がよい。

これはもちろん混合ワクチンだけが問題なのではなく、狂犬病ワクチンにも同様の危険性がある。
狂犬病ワクチン1回分だけで、有機水銀の含有量は、年間摂取量の安全基準をはるかに上回っている。
今回、人間の子供のワクチンについての論議も読んだのだが、こちらでは、ワクチンに含まれる水銀が自閉症急増の原因であることは、西洋医学、代替医療を問わず、既に常識らしかった。当然の帰結として、人間用ワクチンでは、水銀を含まない製品も開発され始めている。
しかし犬猫用ではこれほどに問題視されていないのだから、今後も水銀フリーのワクチンが発売される展望は低いだろう。せめて狂犬病ワクチンだけでも水銀フリーになってくれればよいのだが。

長年狂犬病清浄国である日本が毎年接種を義務付けているのに対し、狂犬病発生国であるアメリカではほとんどの州が3年に1度の接種でよいのは有名な話だ。更に、これを7年に1回に延ばすことを目標にした研究がスタートしている。なぜ間隔を7年に延ばそうとしているかというと、それほど狂犬病ワクチンによる副作用死が多いからなのである。(Hさん情報:ありがと~!)
狂犬病ワクチンは政治の問題であって、個人が今すぐどうにかすることは不可能だ。しかし混合ワクチンは法定義務ではない。
狂犬病ワクチンだけでも、充分に犬の健康にとって負担なのだから、任意のワクチンは最低限まで減らすべきではないだろうか。

では具体的には、私たちはどうしたらよいのか?
それでも感染病を恐れ、ワクチンを打ちたい方に対しては、ホリスティックの獣医師から、より安全なワクチネーションの指針が提示されている。獣医師免許を持ち、長年臨床にいた方々が経験と知識の上ですすめる方法だ。
必要な方は以下の本をご参照ください。
ネコの健康ガイド
イヌの健康ガイド
フレンドの遺言状



最終回、「不安の正体」にターゲット・ロック・オン!
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by aislaby | 2005-11-10 00:20 | 犬猫ワクチン

残念に思うこと

須崎先生のメルマガで、仔猫を飼ったばかりの方からの「ワクチンを打つべきか」という質問メールが紹介された。
須崎先生の回答の中に「室内飼いなら必要ない」とはあっても、ワクチンの害や副作用についての言及はなく、さらに「公衆衛生のためには打つべき」という言葉があったことが、とても残念だった。この飼い主さんは多分ワクチンを打つだろう。可哀想に…。

「公衆衛生」すなわち「お宅の子が病気に罹ってウロウロしたら他の子に菌をばらまくんだよ」というのは、人間の子供のワクチンでもしばしば聞かれる言論である。
この問題点の1つは、保護者に対する婉曲的な脅迫となりかねないこと。これが人間の子供で、保護者にこう云って強く接種を迫ったら、ほんとは人権侵害なのである(^^;
2つ目は、そもそもワクチン接種自体が、菌を撒き散らして感染病の集団発生を引き起こす要因となる可能性があること。
これについては、こちらの「SUPER PUPPY」さんで、「獣医さん大好き」>「あぶない予防注射」/「抗体価検査とは」を続けて読んでいただきたい。特に「TABIの検査結果」のところ。
打たない方が公衆衛生に貢献するとも云えるのだ。
(この記事は、抗体価にこだわることがいかに免疫の本質から外れるかを知らせてくれる、非常に有難い内容で必読である)

病気になったら、治るまで猫なら外に出さない、犬でどうしても室内トイレが出来ない子なら他の犬と会わないよう、散歩の時間や場所を外す努力をすればよいのであり、この相談ケースのように、まだ幼くて何にも罹っていないような仔猫に向かって「将来病気になったら公衆衛生を乱すから、ワクチンを打つべき」とは、いかがなものだろう。
正体のない「公衆衛生」のために、その子の一生は台無しになるかもしれないのに。

この回答を全面批判する気はない。須崎先生は臨床の獣医さんで、無責任に発言されてる訳ではないし、考えは色々あって当然。
しかし、この回答には公正さが欠けている。判断材料として、デメリットについてもっと説明していただきたかった。昔、私がまだ自分の猫に混合ワクチンを打っていた頃の若いインターンの先生でさえ、副作用や有効性の低さについて、とても詳しく説明してくれたものだが…。

心底から残念である。勇気を持ってTBを送ることにした。
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by aislaby | 2005-11-01 11:56 | 犬猫ワクチン

ワクチン:4.5

このうち、特によくみられるアレルギーをもう少し説明してみたい。2.5回でお話しした、体内と体外の分け方を思い出して下されば話が通じやすい。

端的にワクチンが原因なのは、ワクチンに含まれる病原体の培養に、鶏卵・動物の内臓などの動物組織が使われていて、その蛋白質に対する抗体を作ってしまったケース。
次いで、ワクチンのために免疫系の自己・非自己の判断力が正常でなくなり、何でもないはずの物質まで攻撃の対象と認定してしまうケースである。

あるいは。
今の犬猫は人間同様、やたらと抗生物質を使われてもいる。ワクチンにも含まれている。
抗生物質の副作用として誰でも知っているのが下痢だが、これは、抗生物質によって腸内細菌まで一掃されてしまうため、消化吸収能力が大幅にダウンする現象である。(犬猫ではないけれど、人間のポリオワクチンは経口生ワクチンなので、特にこの副作用がある)。
この時、食事内の蛋白質などは、腸の状態が本来であれば、吸収しやすい形・大きさまで処理(=消化)されてから吸収されるものが、未処理の大きな分子のまま、これまた腸内細菌がいなくなって無防備になった腸の粘膜を通過してしまい、体内に入ることがある。
免疫系では、そうした大きな分子の蛋白質は通常でも異物と見做し、排除しようとする傾向がある。このようにして食物アレルギーが起こる。ワクチンによってアレルギーの素地が作られていれば、尚更そうなりやすい。
つまり、腸内細菌のバランスが崩されると食物アレルギーが起こる図式に、ワクチンは多角的に発生確率を上げる作用をする。

腸は、物質が体外と体内を出入りする境界の器官である。腸壁の粘膜は通すべきものと阻止すべきものを分けるフィルターであり、腸壁が正常に機能するには、腸内細菌がよいバランスを保って働いていなければならない。
また、鼻や喉と同様に、粘膜は病原体が入ってくるのを阻止する防衛の最前線であり、粘膜の働きは免疫(特に自然免疫。第2回参照)の要といってよい。腸内細菌の状態は、免疫系の働きと不可分である。
だから抗生物質も、無闇に使うべきではない。耐性菌の問題もあるのだから、抗生物質でなければ治せない病気になった時のために取っておきたいものだ。また脱線(^^;

いずれのケースであれ、一度こうして免疫系が「異物」と認定したら、当然抗体ができて、その後ずっとその食物に対するアレルギー症状が出るわけである。しかしこの間違った抗体もいつかはなくなるから、ずっとその食品を食べずにいればアレルギーが治る可能性もある。この場合食品は病原体と同じで、それでも食べることは追加接種のブースター効果と同様、抗体が作られ続けてしまうわけ。

更に脱線すると、皮膚炎というのは、何もワクチンの毒だけを出してる訳ではなく、食品からとりこんだ化学物質を出しているケースの方が、実際は多い筈である。農薬、防腐剤、着色料、さまざまの品質改良剤、抗生物質など。
こうしてせっかく、身体が毒物を排出しようとして皮膚炎を起こしているのに、私たちはステロイドでそれを抑える。どうなるかというと、排出されなくなった毒物は、どんどん血液や体組織に蓄積し続ける。たまりにたまって、皮膚炎よりもっと深刻な、内臓や神経系、骨や関節の病気をつくっていく。
皮膚の病気は目に見えるので辛く思えるが、皮膚は身体の外壁。ここで病んでいる方が、体内の奥深いところで病むよりも、その子の健康全体から見れば、まだ病気として軽度である。犬猫が皮膚炎になるのと、喘息やてんかんやガンになるのと、選べるならどちらを選ぶか、なのである。
皮膚炎が出るのは、免疫力がちゃんと働いて毒を外に出してるからで、痒がるペットが可哀想で直してあげたいと思うなら、私たちはその毒がどこからどうして入ったのかを突き止めなければならない。
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by aislaby | 2005-10-26 22:53 | 犬猫ワクチン

ワクチン:4

混合ワクチンの毎年接種に反対の意見を持つのは、何も代替医療を駆使する獣医師に限らない。
西洋医学だけで医療行為を行う獣医師の少なくない一部からも、妥当性への疑問と、多くの複雑な病気の原因がワクチンの副作用である疑いを指摘する声が上がっている。

ここで明確にしておきたいのは、副作用の定義が様々なことである。
農水省に報告される動物用薬品の副作用は、接種直後~せいぜい1週間以内にあらわれる拒絶反応だけである。こちらで検索してみるとよくわかる。
そして、反対意見の獣医師たちの視野には、そうした”急性症状”的副作用だけでなく、”慢性症状”化した疾患の数々がある。
各種のアレルギー、喘息、胃腸炎、関節炎、神経障害、免疫低下、甲状腺機能障害、自己免疫疾患、腫瘍、ガン。

こうした症状は、ワクチンに原因を求める視点が公的機関にないため、因果関係を算出する調査はまったく行われていない。
発ガン性物質を成分に含むにも関わらず、ガン発生率の追跡調査さえされていない。
現時点ではまだ、医療の現場にいて、物事を広く長期に亘って見通すセンスのある獣医師たちが察知しているに留まる事実であるようだ。
では、その人々が、こうした多岐にわたる病気の原因として、混合ワクチンの毎年接種を疑うのは何故か。

答えのスタートは第2回で既に書いた。
排出されなかった病原体やアジュバントの行方である。

免疫はいきもののことであるから、正常か異常かの二極どちらかなのではなく、その間のグレーゾーンにこそ大半の個体が存在しよう。すなわち、完全に異物を排出できる幾らかの個体から、○%という幅で体内に残してしまう多くの個体、まったく排出できないわずかの個体である。
まったく排出できない個体は、ごく早期に副反応が現れ、不運な子は死んでしまうし、命はつながっても重い後遺症を一生抱える。だがある意味幸運なことに、このケースはまだ、ワクチンの副作用と公式認定される。(されたって何の保障もないのが獣医療の悲しさではあるが、認定されなければワクチンは100%安全な薬品とされてしまうのである)
残留の量によってこれほど明白な結果を生むワクチンの毒。それが致死量でなく”数パーセント”残ると、身体の中ではこんなことが起こる。

免疫系の撹乱
* 病原体がずっと血液内に残っているため、外に対する免疫力が下がったままになる>免疫力の低下。
* 病原体という「非自己」が排出されずにずっと残っていることで、免疫の自己・非自己の区別づけが混乱する>他の病原体に感染した時、異物認識ができず、深部まで侵入され重症化する。
* 病原体という「非自己」が排出されずにずっと残っていることで、免疫の自己・非自己の区別づけが混乱する>自分自身の細胞まで非自己と間違って認識してしまい、攻撃する>自己免疫疾患。
* ワクチンの病原体を培養するのに使用された、他種動物の組織の蛋白質が血液に残る>異種蛋白質の抗体ができる>アレルギー。

有害物質・病原体による汚染
* ウィルスや毒素が脳細胞、神経細胞に沈着する>毒素がその一点に影響を与え続ける結果、その部位の脳・神経細胞が冒される>脳炎、神経障害。すなわち癲癇、異常行動等。
* ウィルスや毒素が体細胞に付着し、遺伝子を変化させる>自分自身の細胞が、自分自身ではなくなる>免疫系から「非自己」と見做され、攻撃される>自己免疫疾患。
* ウィルスや毒素が体細胞に付着し、遺伝子を変化させる>変異を起こした細胞が増殖し、変異細胞の塊を形成する>腫瘍、ガン。

ホメオパシーでは、更に様々の副作用が指摘されていて、それこそが本当にワクチンの怖いところなのだが、私自身がまだすっかり理解したうえで再構築して書くというところまで出来ていないので、そこまで知りたい方はライフログの本を読んでいただくとして。ここでは西洋医学どっぷりの頭でもトンデモでなく受け入れられる範囲を提示した。
しかし、これだけでも充分ではないかと思う。

ワクチンを開発・認可するに当たって、製薬会社と審査機関が基準とするのは、抗体の生成量である。
その時、安全性の判断は極短期間内に起こる副作用の数だけで決まる。病原体やアジュバント、防腐剤といったものが最終的にちゃんと排出されるかどうかは検証されない。発ガン性物質も含むのに、である。

こういう薬品を毎年打つということは、排泄の力が弱い個体にとっては、どんどん毒を追加していることになる。
人間よりずっと寿命の短い犬猫においては、そのリスクはより大きくなるのではないだろうか。

次回、「毒は世につれ」(わかりにくい…)
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by aislaby | 2005-10-23 23:00 | 犬猫ワクチン

ワクチン:3.5

第3回で、抗体がつくれなくてもいい。と書いた分の補足を。

ヒトのインフルエンザのワクチンが効かないのは有名な話である。インフルエンザウイルスは型が色々ある上、ものすごい早さでどんどん変異していくので、打ったワクチンと実際に流行るインフルエンザの型が一致する確率がゼロに等しいからだ。
これは犬猫のワクチンにもあてはまる。レプトスピラだけで数百にのぼる型があるし、ケネルコフに至っては症状の総称だから、あんな感じの咳を起こすウイルス全ての抗体を持たせるなど不可能である。
でも、実際、インフルエンザワクチンを打たない人こそインフルエンザに罹らないのが世の常だし、レプトも滅多に聞かない、でしょう?
必ずしもウィルスに曝されてないのではなく、免疫力がちゃんと働いていれば、発症しないか、しても軽く済むのである。

ウィルスを恐れるなら、それこそ何十、何百種類のワクチンを打ちつづけ、身体を抗体で一杯にしておかなければならないだろう。この考え方が正しければ、ワクチンなんか狂犬病しか打ったことのない近所のコロやチビは、明日にも死んでることになる。そうならないことは誰もが知っている。
「でもうちの犬は純血種。純血種は雑種より抵抗力が弱いもの。だからワクチンは必要」
ここを読んで下さるほど犬の健康に熱心な方は、ほとんどがこうだろう。
で、どうして純血種は弱くなっちゃったんでしょう? ワクチンは本当にそれを補い得るのだろうか?

予防接種は果たして有効か?」に、こんな発言がある。
『予防接種を作り出した人の過ちというのは、そのときに彼らがこの世に存在するすべての細菌に対応する抗体を作っていかなければならないと思い込んだことにあるのです。』

9種混合という狂気の源も、おそらくここにある。
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by aislaby | 2005-10-21 21:29 | 犬猫ワクチン

ワクチン:3

今回は、混合することで起こる負担の増加を考えてみましょう。


犬のワクチンは、最近では7~9種もの混合を同時接種という方法が主流である。猫では3~5種。が、一度にそれら全部の抗体を作ることは実際に可能なのだろうか。
9種類の病原体に対して、9つの免疫機能が待機してるわけではないのだ。
免疫機能はあくまで個体に1つしか備わっていなくて、それが全身のあらゆる防御を受け持ち、正常を保とうとしている。9種類の処理をしつつ、本来の仕事も同時にせよとは、たいへんな酷使である。

まず、ワクチンを単体で打った場合でさえ、身体は100%抗体を作れるわけではない。最近、犬の輸出入に関わった方はピンとくるだろう。狂犬病のような単体接種ですら、抗体検査をして、確実に抗体ができてるかどうか確認しないと検疫係留の免除が下りない。
行政にはワクチンの不確実さはわかっているということである。獣医師にもわかっている。ワクチンを打てば必ず抗体ができて安心と思っているのは飼い主だけだ。

ワクチンという薬品には使用上注意がある。健康な個体にだけ接種すること、と。
血管に直接病原体を入れるという乱暴な方法で病気に擬似感染させ、抗体を作らせるという方法論である以上、本来の仕事をする余地が奪われて、結局は全体の免疫力が低下し、病気に感染するリスクが高まるからである。
時折、ワクチンを打って直ぐに、ワクチンに含まれていた病気に感染してしまう個体が出るのは、ワクチンの負荷が強すぎて、免疫力が低下させられることが大きな原因だ。
そして、これを○種類同時に、というのが混合ワクチンである。

9種類もの伝染病に一度にまとめて感染することなど、自然にはあり得ない。擬似感染であれば、お医者さんが大丈夫だと云えば、一飼い主である私たちは、「大丈夫」だと思っていいのだろうか? 特に幼い犬猫に対しては。
ヒト科コドモ(笑)をお持ちの方にはよく解っていただけると思うが、乳幼児というのは頻繁に体調を崩すものだ。大人には何でもないちょっとした気温の変化、食事に含まれていた何か、保育園のクラスメートの風邪。すぐに影響を受ける。いわゆる「小さな子供は抵抗力が弱い」状態ですね。
熱が出るのは身体が変化と闘っているから、下痢をするのは害になる物質が口から入ったから。それは免疫機能が、この世に生まれ出た時にはまだ完全ではなく、そうして色んな「ちょっとした」要因の影響を受けては熱を出し、おなかを壊ししながら、環境への適応を学習して行く過程である。
つまり免疫機能というものは、生まれながらに、血管に病原体を注入されて「待ってました、どんと来い!」と抗体を作れるように完成されているわけではない。
そんな未熟なおさなごにも、いきなり9種類もの抗体を同時に作れと私たちは要求する。そもそも可能なのか? 可能じゃないから、子犬には2回も3回も接種するわけで。

安全か、可能かなど、問題ではないのである。
ペットにワクチンを打つ人間側の都合にとっては。

本来、ワクチンは1種類ずつ、最低1週間は期間を開けて打つのが、一番抗体生成の確率が高い打ち方である。免疫系の負担も小さい。
9種の抗体を得るためには、短くとも毎週1回、9週続けて通院しなければならないが、愛犬の健康のためなら何でもないことのはずだ。だよね?
なぜ私たちは、不確実な「多種のワクチンの混合同時接種」なんて方法に同意したのでしょう?

だが、百歩譲って、ワクチンを打ったのに抗体がつくれなくても、いい。いいんである。そもそもの免疫機能が正常なら、感染病とまっとうに戦える筈だから。
問題は、ワクチンの病原体がその後どうなるかなのだ。


次回は「病原体のユクエ」にドッキドキ~!
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by aislaby | 2005-10-21 21:15 | 犬猫ワクチン

ワクチン:2.5

ちょっと脱線して…
第2回で書いたこの部分↓について。
≪自然免疫は、皮膚や内臓の粘膜という最初の防壁を突き破って体内に侵入してきた病原体を『自分自身の細胞とは違う、体内にあってはならないもの』と認識して、戦って追い出すしくみ。≫

私などは何となく、食べ物は直接体内に入るものだから…という風に考えてきたが、本当は、口の中、胃の中、腸の中、それから肺の中は、体内ではなく体外なのだそうである。消化器系なんてわかりやすいけど、上から食べたものが下から出てくる(^^;、筒状になってますね。筒の内側も体外。こうした臓器の内側の粘膜は皮膚と同じ、と見做す。
物質が体内にあるというのは、口から入ったものであれば、腸壁から吸収されて血液などの体液に混ざった状態。毒でも排出できて、あとは外に出すばかりの便に含まれてる状態であればもう外側。
呼吸も同様に、肺の中にある空気は外側、吸収されて血液に酸素が溶け込んだら内側。排出する前のまだ血液中にある二酸化酸素は内側。
(少なくとも)ホメオパシーでは、体内、体外の区分けはこうなんだそう。

従って、内臓の粘膜は皮膚と同様、体外と体内を分ける重要な防壁ということになり、この考え方が、ワクチンで血管に直接病原体を入れるのは異常だ、という見方の素地となる。

この内・外の認識がこの後の話、特にアレルギーの原因に関わってくるので、よろしう~。
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by aislaby | 2005-10-17 22:53 | 犬猫ワクチン

ワクチン:2

そもそもワクチンで感染病が防げる(と考えられている)のは何故か、その仕組みのおさらいから参ります。
犬猫に接種される血管注入タイプのワクチンのみの説明で、ヒトのポリオのような経口接種ワクチンとはやや違う部分があるので、そのおつもりで。でもポリオについては4回目あたりでちょっと触れる予定。

**********

ウイルス、微生物など(以下まとめて「病原体」)に感染することで罹る病気は、1度かかると「免疫ができて」2度はかからなくなる、と一般に考えられている。
この理屈を人工的に起こすのがワクチンである。

この「免疫ができる」というのは、私のような一般人が信じさせられている大雑把な概念だが、厳密にいうと、ワクチンを打ってできるのは「抗体」であって、その病原体を100%防御する真の免疫ができるわけではない。

「免疫」には、大きく分けて自然免疫、獲得免疫の2つの段階がある。
自然免疫は、皮膚や内臓の粘膜という最初の防壁を突き破って体内に侵入してきた病原体を『自分自身の細胞とは違う、体内にあってはならないもの』と認識して、戦って追い出すしくみ。過去に罹ったことの有る無しは問わず、異物と認識したもの全てを追い出す対象とする。
この時に病原体と戦った免疫細胞の一つ、マクロファージが、リンパ球のT/ヘルパー細胞に情報を送ると、獲得免疫の段階が始まる。

獲得免疫は、こうして接触のあった病原体の情報を「抗体」という形で記憶し、2度目の侵入があった際、すぐさま異物認定を下すため、自然免疫よりも早い時間過程で追い出せるよう準備のある状態。早く処理できる分、深部まで侵入する時間を与えないので、「かかっても軽く済む」といわれる。

免疫の主役は白血球であり、白血球の中には様々な役割を分担する細胞が無数にある。その中で、獲得免疫を担当するのはリンパ球である。
リンパ球の一種であるT/ヘルパー細胞は、獲得免疫の司令塔的役割を果たしている。マクロファージから送られてきた病原体情報の処理。T/キラー細胞による病原体への攻撃。T/サプレッサー細胞による攻撃量のコントロール。これらを司っている。
病原体情報の処理が、すなわち抗体を作るB細胞への指示である。同じくリンパ球の一種であるB細胞は、マクロファージの情報とT/ヘルパー細胞の命令の両方を受けて、抗体を生成するのである。

ここまで、一緒に理解してくださいね(^^; 私も必死(゚o゚)\バキ
ここまで分かっていただけると、次の話もわかりやすいので~。


さて、それでは、ワクチンによって病原体を血管に注入するのが、免疫機構にとってかなり異常な感染の仕方であることにお気づきだろうか?
自然感染の段階がないのである。病原体とのさまざまの反応というのは、RPGみたいにあるステージを終えて、次のステージに行くと全然違う世界というわけではなく、一つの体、一本のつながった血管、一つの白血球内で起こることで、自然免疫と獲得免疫は密接につながっている。

ワクチンでは、戦う必要はないように弱められた病原体が、いきなり血管に入ってくる。特に不活化ワクチンの場合は、不活化処理された病原体である。体細胞を攻撃するでもなく、動き回りも増えもしない。わけのわからない物体である。どの免疫細胞も、これは攻撃すべき非自己なのかどうか判断に迷い、医師や製薬会社の思うようには抗体生成が巧くいかなかった。
そこで、これは毒だよ~と人為的に知らせるためのアジュバント=前述した毒物、アルミニウムや有機水銀が、これら死にかけた病原体と組み合わされることになった。

毒物をかかえたイキモノが血管内に存在するというので、T/ヘルパー細胞が命じ、B細胞がその病原体に反応して抗体を作る。
この時、T/ヘルパー細胞は、他の攻撃系免疫細胞の働きを抑制する。なにしろ免疫機能は1つしかないのだから、B細胞が充分に仕事をできるようにするためには、他の機能を下げなければならない。
つまり、ワクチンによって抗体を生成している間、体全体の免疫力は低下しているのである。

この弊害は2つある。
1つは、他の病原体に対する防御力が下がること。
これはわかりやすいだろう。ワクチンを打つ時には問診をする。下痢しているとか風邪気味なら、今日は接種は見送りましょうね、となる。ワクチンによって免疫力が低下するので、今かかってる別の病気は悪化する恐れが大きいし、生ワクチンだとその病気そのものにかかる可能性も高まる。

2つ目は、自然免疫が起こっていれば当然なされる、病原体の排出が滞ること。不自然な形で入ってきた病原体だから、排出システムはほとんど動かないまま、抗体生成のため活動低下を命じられている。つまり抗体を作るまではいいが、毒物と組み合わさった病原体が血液内に留まってしまう。
それが何?とは思われないだろう。前述したように、アジュバントの物質は、量によっては猛毒である。病原体は不活化されているとはいえ、自分自身ではない非自己の細胞である。
ごくごく健常な免疫機能であれば、抗体生成が終わると、攻撃系細胞が再び動き出して、これらを排出できる、のだろう。しかし既に免疫機能に狂いがある場合、排出できずに残り続ける。するとどうなるか…?
これがワクチンの真の害を招いていく。

**********

以上は、ワクチンを1種類だけ単体で打つ場合の、抗体が作られる過程だ。
ところで現在の犬の混合ワクチンの主流は、なんと7~9種混合である。つまり、私達は自分の犬に、この過程を7~9コース、同時にせよと強いている。
生体に備わっている免疫機能は、入ってくる病原体に対して1つずつ用意されているのではないことはお解りだろうか。

To Be Continued(どーん!)(効果音)
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by aislaby | 2005-10-17 22:09 | 犬猫ワクチン

ワクチン:1.5

ワクチンについては、ごちゃごちゃの脳内を整理しつつ水面下で書いてるので、なかなか進んでませんが(^^;
ここで思い出話をひとつ。
私の最初の犬、ビーの話である。

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たぶん1983年1月生まれと考えられる、捨て犬だったビーは、私の実家で車庫につないで飼われていた。
隣の市を中心に、聞き慣れない犬の伝染病が猛威を振るっていると聞いたのは、80年代後半のある真冬のことと記憶する。
高熱を出して嘔吐と下痢が止まらず、何をしても弱って数日で死んでしまう病気だそうだ。犬パルボだった。
直接知っている犬では、知人M氏の愛犬、コリーのJ君が発症してしまい、手厚い看病の甲斐なく亡くなった。確かまだ4歳くらいだった。
ビーは外飼いの上、しょっちゅう「夜間放して朝つかまえる」という田舎らしい(^^; 大らかな暮らしをさせていたが、まったく発症の兆候がないまま、冬が終わってパルボの流行も過ぎ去った。

あの時代は、今よりずっと「血統書付きは体が弱い。雑種は味噌汁ご飯でよくて、しかも丈夫。病気になんてかからない!」という考えが強くて、ビーに限らず近所の犬たちは徹底的にほったらかしだった。おそらく死因のトップはフィラリアだったはずという予防レベルである(今もかも)
でも、ビーを含め、他の近所の犬がパルボで倒れた記憶はない。
J君はM氏念願のコリー犬で、市内に良い獣医がいないとのことで、いつも隣市の「名医」まで行っていた。
もしかしたら、そこで他の患者から移されたのかもしれない。コリー種は実際に色々な薬品に対する感受性が高いという話もあるし、J君の体質の要因があったかもしれない。ワクチネーション、食餌などについても不明。J君の罹患のほんとうの原因は推測しようもない。

しかしビーが罹らなかったのは、今にしてみると驚くべきことなのだった。
犬パルボウィルスは1978年に発見された新種の伝染病で、九州の片田舎へ伝播したのはその時が最初ではなかったかと推察される。
ビーがあらかじめ抗体を持っていたとは考えにくい。
うちの両親は犬に余計な金はかけない方針で、フィラリアさえ土下座して予防の費用を出してもらっていた程。伝染病のワクチンなんて有難いものを打ってなかったことは100%保証する。だいたい当時パルボのワクチンはあったのかどうか。
そこまでは近所の他の犬達と同じ条件。
だが、ビーの場合はもっと危険要因があった。J君の飼い主M氏はこの頃、仕事でほぼ毎日、ビーのいる車庫を訪れていたのである。J君の頭を撫でて出勤してきて、その手でビーを撫でたことも1度や2度はあったかもしれない。
それでもビーにパルボが移されることはなかった。

この経験から、絶対の確信を持って云えることが1つある。
抗体の有無と、発症するしないは別の問題ということだ。
ビーは15歳8ヶ月まで生きたが、死因は感染症によるものではなかった。生涯、狂犬病以外のワクチンを打つことはなかった。
今でも身の回りに、こんな犬は沢山いる。日本中どこにでもいるだろう。

今の犬達の中には、ワクチン未接種でもパルボの抗体を持つ子が結構いるのかもしれない。
健康で免疫機能が正常なら、少々パルボウィルスを浴びても、ちゃんと処理して体内の深部まで侵入させることなく追い出し、そのことを身体が記憶しているだろうから。すなわち、一度は弱く感染したので、抗体がつくれたという状態。ビーや近所の犬達も、あの流行の後ではそうだったのではないかと思う。

もともと健康であるということ。新種の病気でも寄せ付けない「丈夫」ということ。
やみくもに「感染症は怖い」「だからワクチンを打とう」「毎年打とう」「病気は沢山あるから、混合して1度にまとめて予防しよう」という前に、まず目を向けるべきことがある。
もう20年近くも前のこの一件が、今も尚、私の肩越しに指差し続けるもの。


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by aislaby | 2005-10-05 18:33 | 犬猫ワクチン